2004.01.02 Friday
裏箱根2004

2004 1/2
今年もやりました。裏箱根。なんとなく、これをやらないと1年が始まらないような感じがする。きつかったけど、その分、1年の始めとして気合いが入った。
元々、今回はちゃんとやろうという話がなかったので最初はやる気がなかったのだが、また去年と同じように前日にミルクティー500さんからお誘いがあり、走ることになった。
ミルクティー500さんは去年200kmしか走っていないそうで、足的に先行型は難しいから後追い型で行こうということになった。しかし、おれは夜遅くまで部屋の掃除などをしていて寝坊してしまった。
■必死の追走
アラームで目が覚めたとき、あまりの辛さにこのまま寝てしまおうと思った。しかしそこを気合いで起きて、ミルクティー500さんに電話した。そして起きて準備をし、10時20分出発。
本当は藤沢橋に10時集合という予定だったが、遅れても走って追いつけばいいということになった。平地では自転車の方が速いので、なんとかなるだろうと。
時間的にやばいので飛ばし気味に走って藤沢橋に着いたときは、すでに箱根駅伝の景色はそこになかった。まるで何事もなかったかのような、普通の交差点であった。
ミルクティー500さんは電話がつながらないが、たぶん走っているのだろう。おれも後を追いかける事にした。県道30号を走っているとミルクティー500さんから電話が入り、今大磯辺りだという。走ってくれば余裕で間に合うよと言っていた。
早く追いつこうと、かなりのペースで走った。こういうときに限って強い向かい風が吹き、その風にむかってもがくように30km/h近いペースでR134を走り続けた。
これだけ飛ばせば、そのうち追いつくだろうと思っていたが、いくら走っても最後尾らしき車とその他のバイク、自転車の集団は見えてこない。交通規制も解除されてしばらく経っているようで、普段のR134となんら変わりなかった。
よく考えてみたら、選手達は20km/h〜25km/hくらいの速度で走っているから、おれが30km/hで追いかけたとしても、最初に5km離れていたら1時間、10kmなら2時間走り続けないと追いつかないのだ。
沿道にちらほらと応援していたのであろう人がいるが、皆「さてじゃあ帰るか」という感じだ。今年の裏箱根は、こんなので終わってしまうのか。そんなんでたまるか〜。
いつまで走っても追いつく気配がないので、オーバーペース覚悟でハイペース走行。本来なら箱根の上りに備えて力をセーブしながら走るのだが、そんなことも言ってられない。もちろん休憩もなしで走り続ける。
R134からR1へと移り、最近よく走るこのルートをひたすら小田原へと向かって走り続けた。強い向かい風に押さえつけられながらも、ただただ、精一杯の力で走り続けた。
■箱根の上り
必死の追走もむなしく、とうとう小田原までやってきてしまった。おれが小田原にやってきたということは、選手達はすでに箱根を上っているということだ。残念だが、もう選手達に追いつくことはできない。
しかし、ここまで来たのだから箱根を上らないと何しに来たのかわからない。ミルクティー500さんにも会っていないわけだし。とにかく先行しているミルクティー500さんに追いつくべく、おれも箱根の上りへと向かう。
自宅を出てから信号待ちと2回のミルクティー500さんとの電話以外、ノンストップで、それもかなりのハイペースで向かい風の中走り続けてきている。その距離50km。
そんな状態でそのまま箱根の上りに突入しようとしているのだから、かなり無理がある。2年前の裏箱根ほどではないが、これはきつい。しかしやるしかない。休む間もなく、箱根ヒルクライム開始。
箱根湯本駅前は、例年のように人でごった返している。車も相変わらず渋滞の列をなしている。その中をローディが一人、息を切らしながら上っていく。
最初のうちはまだ何とか走って行けたが、次第に足がきつくなってきた。急勾配の所で39x25Tではきついということもあるが、それまでの激走が響いている。予想していた事だが、きつい。
レースでは、休憩もないし、自分の力以上のペースで走らなければならないこともあるし、上りもある。弱音を吐いてはいられないぜ。
後追いをやっていて、箱根の上りで選手達のスピードに付いていけずに脱落していくやつらがたくさんいると予想していたが、他にチャリダーの姿はない。……と思っていたら、一人発見。
MTBで服装もカジュアルで、いかにもにわかチャリダーという感じ。抜き際に挨拶すると、元気な返事が返ってきた。今にも倒れそうなくらいフラフラしていたが、彼も頂上まで上って来れるだろうか。
足が売り切れというわけではないが、ケイデンスも60以下になったり、速度も10km/hを切ったりするほどのヘロヘロ走行。箱根のつづら折れがどこまでも続く。
まったく、いつ上ってもきつい坂だ。去年は学生で体も最盛期だったので、わりと余裕で上れた記憶があるが、それにしたってけっこう疲れたんだ。
正月からこんなキツイ思いして、箱根を自転車で上ったからからって何かあるわけでもないし、でも今おれは悲鳴をあげる足に鞭を入れて、汗を垂れ流しながら息を切らしながら、なんでこんな事やっているんだろう? とさえ思えてくる。
きつい中にも周りの景色を少し楽しみ、少しずつ高度を上げていることを実感し、途中で何人かサイクリストをパスした。上っている数より、下ってくるサイクリストの数が多い。当然か。
抜かしたローディ2,3人は、皆限界という感じで足がプルプルしていて、今にも止まりそうな速度で上っていた。おれもおれなりにいっぱいいっぱいだが、その人達よりは走れるので挨拶して走り抜ける。
最近けっこう走っているからこれだけ走れるが、全然走れなくなったら、おれもあの人達のようになってしまうんだろうなぁと思った。
10kmほど上っただろうか。ついに前方に今まで抜かしてきたサイクリストと同じようにいっぱいいっぱいの状態で上っているミルクティー500さんを発見。ようやく追いついた。
お互い声を掛け合ったが、それぞれのペースというものがあるので、そのままおれが抜いてちぎってしまった。おれは後ろに付いてくるものと思っていたのだが、それだけの足がミルクティー500さんに残っていなかったようだ。
ミルクティー500さんと合流(?)できたので一安心し、残りの上りを気合いを入れ直して上る。
ひたすら足を動かし、ペダルを回し、つづら折れを、頂上目指して上り続ける。最後の方で、勾配10%以上のきつい上りで上から強風が叩きつけてくるように吹き荒れ、死ぬほどきつかった。
ようやくR1最高地点にやってくる。ここまで来れば、後は芦ノ湖まで下りの方が多い。一安心だ。しかし、今までは上りで体が真夏のように熱く汗だくだったのが、下りで一気に汗が冷え、死ぬほど寒かった。
上りは当然足的にきついし、ものすごく暑くなって汗だくになるくせに、下りは渋滞しているからスピードも出せないし、それ以上に死ぬほど寒い。まったく、何がおもしろくてこんなきつい思いばかりしているのだろう。
ようやく芦ノ湖畔のセブンに到着すると、ミルクティー500さんを待った。フライトデッキのデータを確認してみると、ここまで自宅から72.72kmだった。
小田原までの50kmはほぼノンストップで30km/h近い速度で走り続け、小田原から箱根までの20kmもそのままノンストップで上り続けた。速度は当然落ちているが、足を付いて休んだりはしなかった。
■極寒の芦ノ湖畔
激寒で爆寒で極寒の中、セブンの前で待つこと約10分。ミルクティー500さんが到着。さっそくセブンで飯を買って食べることに。なるべく暖かいものを選んで買った。
セブンの駐車場で色々話ながら飯を食べ、さらにラーメンを買って食べた。余談だが、最初の会計のときはギリギリ小銭があったが、ラーメンのときは1万円札しかなかったので申し訳なさそうに出すと、バイトのね〜ちゃんがあからさまにムスッとして、釣り銭を投げてよこした。これにはちょっとむかついた。
寒いし体を動かした後なので、ラーメンがうまい。ミルクティー500さんはシュークリームやケーキなど、甘い物ばかりを食べていた。走る上で糖分は必要だが、おれにはあそこまで甘い物ばかりは食べれないなぁ。
■横抜けの下り
寒さに凍えながらセブンの駐車場の脇で腹ごしらえを済ますと、下ることに。下ると言っても、最初は上りだ。お互い足にきているので、スローペースで上っていった。ミルクティー500さんは自分の動きがスローモーションのようだと言っていた。
頂上付近で、路側帯を歩いていたおばあちゃんがおれらを見て、「まぁ自転車、すごいわぁ」とか言っていた。やっぱり一般人にはそう見えるんだろうな。
上りきると、後は爽快な下り!! ……のはずがなく、裏箱根の後の下りというのは車の渋滞が定番だ。最初のうちは空いていたのである程度下りを楽しめたが、すぐ渋滞の列に突入し、そこからは気を付けながら横抜けしながら下っていった。
例年ほど車が端に寄っていなかったので、けっこうガンガン横抜けすることができた。狭い空間を下り抜けるというのも、なかなかおもしろい。でも、危ない。細心の注意を払いながら下っていった。
どっかの駅の近くの道幅が広いところで、おじいさんが横断歩道でないところで無理矢理横断しようとしていて、左右を確認していた。で、下ってくるおれらも確認し、いったんうちらが通過するのを待つようだった。
なのでそのまま下っていたら、何を思ったか、そのおじいさんはおれが直前まで来たところでいきなり飛び出してきて、危うくはねるところだった。あれはマジ危なかった。
そんなこともありつつ、数百台の車の列をガンガン抜きながら下り、箱根の下りは終了した。上るのはきついし時間もかかるが、下るのはあっという間だ。これが峠の特徴でもある。
■帰路
常に車の渋滞の列があり、人がごった返している殺伐とした箱根とはうって変わり、下界は平和だった。さっきまでの寒さは何処へやら、暖かくて優しい気温。車もまばらになり、ドライバーもピリピリしていない。
今回もおれが先頭を引いて帰ることになり、とりあえずおれのペースで走って、きついようだったらペースを緩めようと思った。そしたらけっこう飛ばしてもミルクティー500さんは付いてこれるようなので、そのままのペースで帰ることにした。
小田原と藤沢で1回ずつ休憩しつつ、その間はかなりのハイペースで飛ばした。25km/h〜30km/hくらいの速度で飛ばしたのだが、しっかりと付いてくるあたり、さすがはミルクティー500さんだなぁと感心した。
途中で旅の途中であろうおじさんツーリストを抜いたが、そのおじさんが挑戦君になったりしてうざかった。ああいう中途半端に速いやつが一番うざい。ギアが変速する度に悲鳴を上げていて、ちゃんとメンテしてやれよと思った。
2日前にも別れた中原街道との交差点でミルクティー500さんと別れ、その後も速度を維持しつつ、高回転でペダルを回していった。明日は忍者麺と走る予定があるので、なるべく乳酸を除去しておく必要があるからだ。
今回も急遽行われた裏箱根だったが、寝坊して箱根駅伝の雰囲気を楽しむことはできなかったが、かなりの力走ができたので満足。確かにきつかったが、1年の最初にきつい思いをすれば、今年に起こる様々な事にも耐えうる気がする。いい気合い入れになった。
出発:10:20 帰宅:19:41
走行距離:145.48km
走行時間:6h 27m 23s
平均速度:22.5km/h
最高速度:62.2km/h
積算距離:2596.7km(ロード)
カロリー消費量:3980kcal
身長/体重:178cm/54.8kg
体脂肪率:11.0%